◆Eye-Center Websiteの紹介(山本 晃)
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◆Topics「連携医療」(山本 晃) ---------------------<2・3>
◆ 外来予定表
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◆ アイセンターイベント情報
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◆ 編集部より
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Eye-Center Websiteの紹介
山本 晃
インターネットが爆発的に普及している。知りたい情報はホームページを検索すれば、いつでもどこでも大量に入手出来る。e-mailや掲示板を使えばこれまでとは比較にならないほど多数の人と情報交換ができる。患者同士はメーリングリストなどを使った情報交換を積極的に行っているようですが、情報発信側である病院の利用は十分でないと思われます。これは、現行の医療法による広告制限と普及の早さのため対応の遅れが影響していると考えられます。今後、病院もインターネットを利用した医療機関相互の連携や一般への情報開示を行っていかなければならないと思われます。
1999年1月、杏林アイセンターが設立されると同時に情報処理室のイントラネットホームページ・メール・ファイルサーバーも始動しました。医局・研究室・外来・手術室・病棟・教授室などに端末を設置し、医局員はどこにいても各種サーバーにアクセスできます。ホームページの内容は、誰もが書き込める掲示板、各種予定表、電話・内線番号、医局内規定、研究・教育項目、レクリエーションなど多岐にわたります。専門外来や個人が開設するホームページも増えてきました。伝達・事務処理は効率化され、医局会などの会議時間は明らかに短縮されてきました。このサーバーは2年半、山本晃、忍足和浩、田中恵津子の3名がwebmasterとして運用してきましたが、11月より個人情報を除いたホームページの内容を、インターネットに公開する予定です。URLは http://www.eye-center.orgです。まだ未完成の部分も多いと思いますが、是非、一度見に来て頂き、ご批判とご要望をお待ちしています。従来の杏林大学のホームページもあり、こちらのURLはhttp://www.kyorin-u.ac.jp/です。
なお、東京都眼科医会のホームページを作成されている前田利根先生には、CGIなどのプログラミングやセキュリティーの件で多数のご指導を受けました。ありがとうございました。
高齢化社会とともに医療費の増大は社会問題となり、構造改革の中で医療費の削減が計画されています。財政的な改革と同時に、医療供給体制の効率化は急務となっています。政府は「骨太の方針」の「医療サービス効率化プログラム」の中で、広告規制の緩和、株式会社による医療機関の経営の解禁など、市場原理を導入して医療の質の向上と効率化を図るとしています。しかし、この議論は今まで何度も繰り返されており、これが医療の効率化や患者サービスの質を向上させるものかは未知数です。患者さんにとってより良い医療を低コストで提供するためには、病院の評価を含めた情報開示と、医療の最前線を担う1次医療機関と地域支援病院や特定機能病院などの2次、3次医療機関の役割分担の明確化が重要であると思われます。どんな病気でも大病院へ行き、高額な検査を受けなければ安心できないという考えは非合理的、非経済的であり、そのために重症の患者さんの検査と治療が遅れるという現状は改善されなければなりません。全ての病院が高価な検査・治療機器を設置することは非効率であります。また施設により専門的知識の偏りがあります。そのためにも、かかりつけ医(1次医療機関)を作り、必要に応じて診診連携、病診連携、病病連携というネットワークの中で患者さんを適切な施設に紹介し、効率の良い連携医療を行う必要があります。
紹介システムの効率化として、当院でも平成9年6月より医療連携室を設置し、他院の先生方からの問い合わせ、ご相談、受診予約なのど業務を行っています。
地域医療連携室が案内している当院への紹介予約は図1の様にFaxを利用するものです。アイセンターでは従来通り、直接紹介状を持参して頂き受診されても結構です。近隣の医院・病院の多くには書類をお送りしてあると思いますが、ご希望の方は地域医療連携室にご連絡下さい。また、今まで通りの紹介状をお使いになって頂いても結構です。
平成12年度のアイセンターの初診患者数は7,996人(一般外来4,136人、救急外来3,860人)でした。この内、紹介患者数は2,091人(紹介率:26.1%)で、紹介方法は患者持参1,424人(
一般外来1,304人、救急外来120人)、FAX
644人、その他23人でした。当病院は東京都の中央部23区と多摩地区の境界に位置しております。紹介元医療機関の地域は三鷹市および近隣の4市2区で970人、多摩地区411人(隣接を除く)、区部281人(隣接を除く)、東京以外156人、不明14人となっております。また、紹介患者のうち、入院・手術を要した者は510人(23%)でした。
現在医療供給改革の中で重要な課題になっているのが情報開示です。医療過誤報道が相い次ぎ、国民が医療不信に陥っているのは、医療側が高い専門性の中でリスクを患者に充分に説明せず、場合によっては隠してきたためだと言われています。また、患者が初めて病院を受診する際、どの病院が何の専門かもわからず、風評で病院を選んでいるのが現実です。これらを解決し健全な医療供給体制を作るためには、早急に情報開示を進めるべきだと言われています。情報開示の内容は医療機関の診療時間や担当医師、専門のみならず手術や治療成績、来院数、医療費など、患者個人情報以外全てが対象となります。適切な情報公開により医療機関相互の連携と健全な競争が生まれ、医療の質の向上にもつながると思われます。一般向けの医療開示の前に、医療機関相互の緊密な情報交換が必要です。
杏林アイセンターは、多摩地区で唯一の大学病院(本院)でもあり、様々な情報の発信と交流を行っています。地方研究会として1985年より東京多摩地区眼科集談会(年2回)を当教室で開催してまいりましたが、アイセンターになり1999年より西東京眼科フォーラム(年1回)の開催も始めました。また、このニュースレターを2000年より年3回、医療機関向けに発行しております。2000年よりアイセンター招待講演も月に1度程度行っています。今後、トピックスの記事にあるようにホームページの公開予定もあり、多くの情報を発信して行く予定です。
Eye Center Photo-Album
7、9月のオープンカンファレンスでは、お二人の先生に大変興味深い内容のご講演をいただきました。
7月25日は門之園一明先生による「ICGによる選択的内境界膜剥離と光障害の有無」、
5月23日は山上淳吉先生による「緑内障の診断と治療」でした。
山上先生と永本講師(9/5)
完成した大学院講堂
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外来予定表(2001年4月〜)
●アイセンター・オープンカンファレンス
国内外の先生にインフォーマルな場で臨床、研究テーマについて講演していただくシリーズです。外来棟の10階第2会議室で6:30PMから行われます。アイセンター外の先生方も是非ご参加ください。
10月24日(水)「眼球光学系の解析:PSFセンサーによる網膜像のシミュレーション」
野田 徹先生(国立医療センター感覚器 眼科部)
12月5日〔水)「医療保険について」(仮題)
馬詰 良比古先生(馬詰眼科院長)
1月30日(水) 「小児の診察の裏話」
冨田 香先生(国立小児病院眼科非常勤講師、平和眼科副院長)
●第3回西東京眼科フォーラム (杏林大学臨床講堂、15:30〜16:00)
10月27日(土) 特別講演:「糖尿病網膜症を管理する上での問題点」
安藤 伸朗先生(済生会新潟第2病院 眼科部長)
第2病棟4階(一部5階)臨床講堂の奥に、新たに大学院講堂が完成しました。面積385平米の階段講堂で、収容規模は243席・車椅子2台となっています。設備としては、講師自身が教卓からの操作でカメラによる教材提示やビデオとインターネットに接続されたPC画面の大スクリーンへの投影をしながら講演することも可能なものが装備されています。今後アイセンター主催の講演会にも使用する予定です。
先月の多摩眼科集談会の懇親会は、色々な学会でワインをサービスしているソネックスさんに依頼してワインパーティーとしました。食べ物も内容重視でいき、好評でした。今後も続ける予定ですので、ワイン好きの先生方は是非お集まり下さい。
(TH)